茅ケ崎市・赤羽根「今日の生き物記録」1096 2023.6.29
大賀ハス
当地にある西光寺境内の大賀ハスが開花し、見ごろを迎えた。雄しべが、花托に密着しているようすがわかる。この時期のハスの花がもっとも美しいといわれている。観察時は8時頃で全開し、花径が最大となったハスを見ることができた。
花容が最も優美になり、葯(やく=雄しべの先の花粉が入った袋)が開いて香りがある。花托は黄色みを帯びていた。また、閉じ始め半開の状態のハスも同時に記録することができた。
この大賀ハスは、千葉県検見川から愛媛大学N教授をとおして鎌倉・光明寺にわたり、そこで修行していた西光寺住職のM氏のもとで約10年前から育てられているとの話を伺った。
大賀ハスは、1951年3月30日に1個、4月6日に2個のハスの実が、千葉県検見川の東京大学検見川厚生農場(現・東京大学検見川総合運動場)の泥炭地で、大賀一郎博士と地元小中学生らによって発掘された。
なんとこの実は約2000年前(縄文時代)のものと鑑定された。このうちの1個の実が、翌年の1952年7月18日に見事に花を咲かせ、2000年の眠りから目を覚ました記録が残されている。
身近でこのような古代ハスを見ることができ、心が洗われる1日のスタートとなった。