茅ケ崎市・赤羽根「今日の生き物記録」1057 2023.5.21
ハスの葉上に水滴。
ハスの葉が水をはじく仕組みは、表面の微細な突起構造にある。
ルーペで見ると葉の表面に無数の点々が見える。マイクロサイズの球状の突起が葉の表面を覆うことで、水滴をはじいている。表面を微細な突起で覆うこの仕組みは、「ロータス効果」と呼んでいる(多田多恵子、道草ワンダーランド, NHK出版.2023)。
ハスの葉に「ロータス効果」が発達しているのは、長い葉柄の先端に上向きの大きな葉を支えているからだ。葉がぬれて表面に水の層ができれば、葉が重くなり、支えきれなくなる。葉の構造と機能を進化させてきたと説明できる。
ロータス効果には、葉の汚れを防いできれいに保つことで光合成能力も高く保たれているようだ。この効果は、傘や汚れにくい壁面などの素材に応用されている。