茅ケ崎市・赤羽根「今日の生き物記録」1013 2023.4.7
ツマグロヨコバイ
久しぶりにツマグロヨコバイを見かけた。ハスの葉にじっとしていた。セミを小さくしたような形をしているこの虫は、歩くときに横にずれながら移動(横這い)することから、ヨコバイという名前が付けられた。
雄成虫は体色が黄緑色で前翅の先端が黒色であり、雌成虫は全体が黄緑色で先端は黄褐色をしており体長は約6mmで雄よりやや大きい。本個体は♂と思われる。
北日本では出穂期頃に成虫が多発して、吸汁害が問題となるが、西南暖地では吸汁による直接的な被害は少なく、萎縮病、わい化病、黄萎病などのイネウイルス病の媒介虫として重要とされている。
直接吸汁害は主に東日本で起こりやすいと言われているが、愛知県では早期栽培の登熟期に多発するケースもあり、密度が高い場合は出穂期前の防除が必要であることが記載されていた。また、本種によって媒介される萎縮病は、近年発生が減少している傾向にある。これは箱育苗が主力となったためで、直播栽培の面積が増加すると本病の発生が増加すると考えられている。