茅ケ崎市・赤羽根「今日の生き物記録」798 2022.8.23
イヌビユ
畑地で、ホナガイヌビユと思われるイヌビユを見かけた。
イヌビユに似て、花穂が長いのでこの名がある。別名アオビユともいわれている。
ホナガイヌビユは熱帯アメリカ原産の帰化植物。昭和初期には少なかったが次第に多くなり、現在では各地の畑や放棄畑、荒れ地に生育して普通に見られるイヌビユとなった。
富栄養な適湿地に生育し、乾燥地では少ない。小さいときにはイヌビユと区別しにくいが、8月頃から出始める花穂は名前の通り長く伸び、次第に傾いて横向きに花穂が伸びていることが多い。
花序は茎や枝の先につき、頂生の花序は細長い。基部付近から枝を出すことが多く、上部の葉腋にも花をつける。花序は初め緑色であるが果実が熟すころに淡褐色となる。
イヌビユは江戸時代末期にはすでに渡来していたといわれ、全体に小さく、高さ15-30cmで頂生の花序は短く、葉の先が深くくぼみ、基部はくさび形になることで区別される。
判断に迷うが、ホナガイヌビユに比べはるかに少ないとされている。イヌビユは葉先が大きく凹むことで、知られており、葉先だけに注目すると、ホナガイヌビユの葉先の凹みがはっきりしたものと誤認しやすいとされる。