茅ケ崎市・赤羽根「今日の生き物記録」779 2022.8.4
アブがオシロイバナを訪れる
教養のための植物学(久保山京子著, 朝倉書店.2022)のなかにオシロイバナとアブのことが出てくる。「オシロイバナには花弁はなく、花弁上に見える部分は基部が筒状に融合した萼片であり、その下部は緑色の苞に包まれている。オシロイバナは、夕方の開花から間もなく、赤紫色の柱頭をもつ雌ずいを伸ばす。スズメガのような口吻の長い大型の夜行性の蛾によって送粉されてといわれている。」
今回観察したのは、日中でありアブがオシロイバナの萼片を抱き込むように止まっていた。興味ある場面だったのでカメラに収めてから、この行動の解釈を考えていたところ、上記の「教養のための植物学」に出会ったのである。
「アブは重要な花媒介昆虫であり、被子植物の初期段階の重要な花媒介者であったと考えられている。とくに、蜜や花粉を食糧源として集まる双翅目の体のつくりと花の形態は関連している。それほど長くなく先端が吸盤のような口器のため、花の深くにある蜜や花粉を得ることができず、蜜や花粉を求めて開放的な椀状花や皿状花に集まる」ことも記載されており、なるほどと考えた。
茅ケ崎市・赤羽根「今日の生き物記録」780 伝書鳩
上空に約50羽の伝書鳩が飛んでいた。この姿を見ていると、中・高校時代に鳩を飼育していた思い出が蘇る。
当時、約30羽の伝書鳩を飼育していた。常に先頭を飛んでいたのは雄の灰ゴマ(羽色の形質)であり、雌と子供がそのあとに続いて飛んでいた。
朝日を浴びた羽色を見ていると、当時のことを思い出す。飛んでいる様子から、その日の鳩の健康状態を判断していた。元気のない鳩は、あまり飛ぶことなく、群れから脱落して、すぐ休んでしまった。鳩小屋に帰ってきたときにも、体のコンディションや羽根の艶などをみて、1羽1羽の鳩を管理することが日課となっていた。
当地では、2か所で伝書鳩が飼育されており、決まった時間に放鳩されているのを見ることができる。
いつまでも少年の心をもった飼い主、いいなと思う。