茅ケ崎市・赤羽根「今日の生き物記録」691 2022. 5.7
ムギ3種
道端でイヌムギ・ホソムギ・カラスムギを見かけた。イネ科の植物は、穂のない時期の識別は困難を極めるが、穂が見られるこの時期に調べながら同定してみた。
イヌムギは、•南アメリカ原産で、牧草として広く利用されており、世界中に野生化している。国内では、1882年に小石川(東京都)で採集されたのが最初の記録と考えられている。
イヌムギは、葉の幅が広くて柔らかく、葉鞘と呼ばれる部分に白い毛が多いなどの特徴かがある。穂を多数つけ、写真のように紫がかった色の個体も見られる。
ホソムギは、牧草や緑化などに利用される。同属のネズミムギなどと自然交雑あるいは交配によって品種改良され中間的なものが広く分布しており、同定のが難しい種であった。緑化などではペレニアルライグラスとも呼ばれている。
カラスムギは、ヨーロッパ、西アジア原産。名の由来は食用にならずにカラスが食べる麦とする説があり、別名はチャヒキグサ。国内では、北海道から九州の畑地、休耕地、道端、河川敷、荒れ地などに発生している。
いずれも帰化植物として国内に侵入してきた。