赤羽根日誌 605 サワラの実 一日一種の生き物記録

サワラの実

サワラを見ると、東京・世田谷で過ごした少年時代を思い出す。自宅の通りに面した場所にサワラが一列になって植えられていた。このサワラに木に登って、枝に腰かけながら、行き交う通行人や車などを厭きずに眺めていた思い出がある。

サワラは、ヒノキ科に属する常緑針葉樹。樹形はピラミッド状で、幹は直立して、樹皮は縦に裂け、薄く長くはがれるのが特徴。

葉は十字対生し、長さ3mmほど、鱗片状で先は鋭く尖り、独特の芳香がある。雄花、雌花とも小枝の先につき、雄花は楕円形で、雌花は球形。球果は径5-7mmの球形。

樹形全体が「さわらか(さっぱりの意)」な雰囲気を持つためサワラと名付けられた。