スギ林
久しぶりに赤羽根山のルートを廻る散歩道を歩いた。うっそうと繁った坂道の途中では、スギ林を観察できる。この区画一帯は、当地の自然環境保全地域となっている。
32年前に居住したときからスギ林が観察できたので、このスギの樹齢は少なくても30年以上前には植林されているはずだ。
日本の森林の大部分は、スギとヒノキの人工林で占めている。スギとヒノキは、木材として優れた性質を持つため、これまで広葉樹の天然林に変わることが広く行われてきた。
一方、スギ林が増えた弊害の一つとしては、スギ花粉症がよく取り上げられる。また、森に棲む昆虫にとってどのような影響を与えたかについて、「スギ林が増えると昆虫の多様性は減るか?」に関する興味ある文献を見つけた。
それによると、林齢の異なる広葉樹林とスギ林を対象にカミキリムシを採集した結果、スギ林では少ないことが確かめられ、また広葉樹林の方に種数が多く、植物の豊富さが多くの昆虫の多様性を支えている要因になっていることをまとめている。https://www.ffpri.affrc.go.jp/pubs/mori/documents/mori-165.pdf
地元のスギ林の観察を通して、上記のことに思いを巡らした。