ムラサキシキブの観察
この季節、赤色の実を目にすることが多くある中で、林縁に紫色の実をつけた植物を目撃。
当初、ヤブムラサキかと思われたが、葉や果実の特徴からムラサキシキブと判別した。
ムラサキシキブ、ヤブムラサキは、いずれもクマツヅラ科ムラサキシキブ属に属し、低木で対生、葉は楕円形である点で似ているが、以下の点で区別できる。
ムラサキシキブ:①高さ2~3mの低木で、枝は斜上する、②葉身は、長さ 6~13cm、幅 2.5~6cmの倒卵状長楕円形、③先端は尾状に長く伸びて尖り、基部は狭い楔形で葉柄に流れる。④葉縁には細かいきょ歯が全体にある、⑤裏面は淡緑色で、少し毛があるか無毛。
ヤブムラサキ:①高さ2~3mの低木で、枝は斜上する、②葉身は、長さ 6~13cm、幅 2.5~6cmの広卵形~長楕円形、③先端は尾状に伸びて鋭く尖り、基部は円形または広い楔形で、葉柄に流れない、④葉縁はやや不整な細きょ歯が全体にある、⑤裏面は灰緑色で白色の星状毛が密生し、葉柄・枝にも星状毛が密生するため、触るとビロードの触感がある。
観察時に、葉の触感からヤブムラサキではないと判別した。次に、果実のつき方や特徴を観察して、ムラサキシキブと判別。上記の特徴を確認しながら、本個体がムラサキシキブと判別した。
それにしても、ムラサキシキブの果実は、美しい。