路傍にナツズイセンが咲いていた。
中国、日本(本州~九州)に分布する球根植物で、日本では人里近くの山野、草地、道端などに自生している。お彼岸の頃に真っ赤な花を一斉に咲かせるヒガンバナの仲間。スイセンの仲間ではなく、葉っぱの形がスイセンのそれと似ており、夏に花を咲かせるのでこの名前がある。
早春に球根から帯状の葉を出して、30cm~50cmの長さに伸びる。夏前に葉っぱはすべて枯れてしまう。その後、真夏になると花茎を球根から長く伸ばしてその先端に数輪の花を付ける。花は付け根がほそい筒状で全体の長さ7cm前後、先端がラッパ状に大きく開く。花色はピンク色。
ナツズイセンはリコリス・スプレンゲリ〔Lycoris sprengeri〕とリコリス・ストラーミネア〔Lycoris straminea〕もしくはインカルナタ(タヌキノカミソリ)〔Lycoris incarnata〕が自然にかけあわさってできた雑種と言われています。日本には古い時代に中国から海を渡ってやってきて野生化したと言われている。人里近い場所に多いので、人の手によって持ち込まれたのかもしれないといわれている。