赤羽根日誌 336 ラミーカミキリ 一日一種の生き物記録

 カラムシの葉に見慣れぬカミキリムシ。調べるとラミーカミキリであることが判明した。もともとは日本にいなかった外来種だが、当地においては初めての観察となった。体長10-20mm程度の小型のカミキリムシ。背中側から見ると全胸背面側は白色で2個の円い黒紋がありパンダの顔のように見える。国立環境研究所の侵入生物データベースによると、侵入経路は維作物ナンバンカラムシ(ラミー,Boehmeria nivea)の輸入に随伴して非意図的に持ち込まれたと考えられる。自然分布はインドシナ半島,中国,台湾。国内の最も古い記録は186070年代(長崎?。対馬での初記録は1990年代前半、隠岐諸島島後での初記録は2009年。国内移入分布は関東~西日本、周辺離島(淡路島,隠岐島後,対馬)、奄美大島。在来昆虫との競合や植物への食害の影響を受けることが挙げられている。温暖化に伴って分布を北上している。初夏に成虫が発生することを今回、初めて知ることができた。