道端で赤紫色の花をつけたムラサキケマンを見かけるようになった。里山さんぽ植物図鑑(宮内泰之, 成美堂出版, 2017)によれば、「ケマンとは仏像の装飾品である華鬘のこと。同属のケマンソウがこれに似ているのが名前の由来。やや湿ったところを好み、小群落になることも。長さ3~8㎝の葉は2~3回羽状に裂け、花序は直立し上部に1.2~1.8㎝の花が咲く。筒状で紅紫色をし、後ろに突き出た居を持つのが特徴」と記載されていた。花の雄しべと雌しべは、通常上下の花びらにはさまれて見えないが、ハチがやってきて蜜を吸おうと花びらを押し下げると、雄しべ雌しべの先が出てくる。ハチが来ないときは、おしべとめしべが収納されているというしくみをもち大変興味深いことを知ることができた。