散歩道では、農家が栽培している野菜を見る機会が多くある。春野菜としてのコマツナはカロテン、ビタミンCや鉄分およびカルシウムなどを多く含む、大変優れた栄養野菜である。アクが少なくて食べやすく、おひたし、漬物、和え物、炒め物、汁の実など幅広い料理に使用されている。コマツナはアブラナ科の野菜で、ツケナと呼ばれる結球しない葉菜の仲間として分類されている。名前は東京の小松川地方で作られていたことに由来しており、地域ごとに葉形や味が違う種類がある。近年はコマツナと同系統の野菜と交配して、暑さに強いもの、食味がよいものなどが育成されている。コマツナには長葉系と丸葉系があるが、当地においては耐暑性や耐寒性が優れている丸葉系が見られる。