赤羽根日誌 250 シュロ炭疽病 一日一種の生き物記録

 

林縁のシュロの葉に白色模様の斑点。調べると、シュロ炭疽病 (森林生物データーベース)であることが判明した。病原菌Glomerella cingulata  (Stoneman) Spaulding et Schrenk、雲紋病ないしは白斑病とも呼ばれている。大型の長円形~紡錘形の白色病斑と,小型で不定形の褐色病斑がみられる。上部の葉には発生が少なく,下部の旧葉に発生が多く見られるらしい。病斑の部分で下垂あるいはねじれてしばしば折れるとされる。多数の病斑が融合すると葉全体の枯死にいたる。病原は糸状菌の一種で子のう菌類に属する。灰白色の病斑上に小黒点状の子実体を散生し,子のう胞子あるいは分生子を生じる。防除法としては,下部の病葉を摘去して焼却するか薬剤防除を行うとされる。植物病理の世界は奥が深い。