林縁に翅を閉じたムラサキツバメを見かけた。ムラサキシジミによく似ていたが、それよりも大きく、尾状突起があったのでムラサキツバメと判断した。立ち止まってしばらく観察していると翅を少し広げ、褐色に紫色の紋が見えたところをカメラに収めた。雌と思われる。1990年代までは、近畿以西の本州に分布、その後、東日本に分布を広げていったことが静岡昆虫同好会の清邦彦氏の報告から読み取れた(1998年)。2000年には、関東地方の三浦半島、横浜、皇居周辺、原宿まで見つかり話題となったこと、分布の拡大を助けたのがマテバシイの植樹であること、幼虫はマテバシイの葉を食べることなど、興味深いことが記載されていた。今後、当地においても注意して観察を継続していきたいと考えた。