道端で気になる雑草を見かけた。種の同定に時間かかったが、形態の特徴からカラムシと判明した。葉の裏面は白い綿毛が密生して、白っぽく見える。雌花の穂が茎の上のほうに付き、雄花の穂が茎の下のほうに付くといわれているが、はっきりと区別がつきにくい。現在、栽培種のアオカラムシとの雑種化が進んでおり、刈り取りに強く繁殖力が旺盛なので駆除し難い雑草の一つとされる。カラムシは、茎の皮からは良質の繊維がとれ、衣類、紙、魚網など昔から盛んに利用されて来た。また茎(カラ)を蒸して繊維をとったことから「茎蒸」とするのと、苧(カラムシ)から取った麻糸のような繊維という意味の「苧麻」の漢字表記があることが図鑑に記載されていた。