11月を迎えて 月初めのメッセージ
今月は、沖縄県宮古島で「全国山羊サミット」が開催される。会員でもあるので、参加する予定でいる。山羊肉の食文化がテーマであり、講演や話題提供の聴講のほか、山羊肉を賞味するなど宮古島の風土を満喫したいと考えている。
会期中、これまで親しくしていた人たちとお会いできることも楽しみだ。宮古島を訪ねるのは、何年ぶりになるだろうか。確か、石垣島へ調査に出かけた際、立ち寄った時だったから、数十年ぶりかもしれない。
山羊肉は、食肉としては牛肉、豚肉、鶏肉と比べてなじみが薄い。国内における飼養頭数や食肉消費量から考えても、数少ない。また、身近で見かける山羊は動物園か耕作放棄地などで除草をするニュース記事に出るくらいで、あまり身近でないこともある。
小生が山羊に関わったことといえば、学生時代に上野動物園でアルバイトした際に、羊・山羊の飼育管理したときが初めてであった。羊に関しては、1980年代から国内の放牧場で調査してから現在まで研究対象となっている。山羊の方は、モンゴル草原の遊牧民のもとで調査したことがきっかけとなり、1995年から羊と共に研究対象の動物となった。
モンゴル草原で調査した際、羊肉と山羊肉を毎日のように食べる機会があった。鍋で茹でた羊肉・山羊肉であったが、塩味だけの骨付きの肉は、ジューシーでとても美味しかった。国内で羊肉・山羊肉を食べる機会があまりないのは残念であるが、もし身近にあれば、いつでも食べたいと考えている。
羊と山羊を観察して面白いと思ったことは、行動が対称的であることだ。
牧草を食べる時、羊は葉をちぎるようにするのに対して、山羊は根こそぎ食べようとすることだ。山羊は小さな枝も口に入れ、好奇心が旺盛だ。ヒトや車に近づいてくる。集団で移動する際、先頭集団は山羊が多い。暑いのが苦手で、風の吹く方へ向かって移動することがあった。休息している時の山羊は、みるからに仙人のようにも見えた。羊の行動は、どちらかというと集団に追従していていくことが多く、おとなしい。
現在、ライフワークとしての研究対象は、「羊・山羊の音声コミュニケーションと行動」である。残りの時間で、これまでの調査をまとめ集大成をしたいと考えているところである。
2024. 11.1 書斎にて 苗川博史
New 2024.11.21 本日も「生きもの記録」を行います。
11月10日から、神奈川大学横浜キャンパスで企画展「生きもの記録」が開催されています。 12月27日まで。日・祝日以外の10:00~17:00まで開室。
入場無料。詳細は大学のHPをご覧ください。東急東横線白楽駅下車徒歩13分。
お近くへお立ち寄りの際には、是非お越しください。初日と最終日には在室しております。
日付更新されていないときは, 何かが起きたとご判断ください。生存証明!?
最上の「記録」欄から入室できます